鉄筋腐食の仕組み調べてみた

1.はじめに

こんにちは、川上産業です。
断面修復の現場調査でコンクリートを叩いてみると、一見きれいな状態なのに「内部で鉄筋が腐食している」というケースに多々遭遇します。

「なぜコンクリートに守られているはずの鉄筋が錆びてしまうのか?」 今回は、その意外なメカニズムについて調べてみました。

2. 鉄筋を守る「不動態被膜」というバリア

打ち立てのコンクリートは、実はpH12〜13という強いアルカリ性を持っています。 鉄筋はこの強いアルカリ性に触れることで、表面に「不動態被膜」という非常に薄い酸化鉄のバリアを形成します。このバリアがある限り、鉄筋は腐食することなく、安定した状態を保つことができます。

3. 「中性化」がバリアを弱める

しかし、このバリアは永遠ではありません。 コンクリートが空気中の二酸化炭素や酸性雨に長年さらされると、アルカリ性が徐々に中和され、「中性化」という現象が起こります。

ここで注意したいのは、コンクリート自体は中性化しても強度が大きく変わるわけではない(むしろ強くなることもあります)という点です。しかし、アルカリ性が弱まることで、鉄筋を守っていた「不動態被膜」がバリアではなくサビに変化するのです…

4. サビによる「体積膨張」の脅威

鉄筋の主成分である「鉄」は、赤錆になるとその体積が2〜5倍にまで膨れ上がります。コンクリート内部で鉄筋が膨らむと、内側から強い圧力がかかり、コンクリートを押し割ってしまいます。これが原因でひび割れが起き、露出した鉄筋からさらに腐食が進むという、悪循環に陥ってしまうのです。

5.まとめ

「外観はきれいでも、叩くと音が違う」 それは、コンクリート内部で鉄筋の腐食が起こっている可能性があります。大切な建物を長く守るためには、こうした目に見えない変化を早期に発見することが非常に重要です。私たちも点検の際は、この「内部の小さな変化」を見逃さないよう、日々細心の注意を払っています。

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