久米農園さん

初めまして!今日より川上産業株式会社の公式ブログを立ち上げました。当ブログでは、弊社で取扱っている商品をご愛用頂いている農家の方や企業様にインタビューを行って記事にしていきます。消費者様にとって建築物や野菜というのは普段から利用して、また口にして当たり前になっているかもしれません。しかし、皆様の当たり前を成立させている裏には生産者の苦労や思いがあるからこそ当たり前になっているのだと感じます。弊社では少しでも生産者の思いを皆様に当ブログを通して発信していきたいと思っています。

そして記念すべき一回目の記事を発信すべく取材を行ったのはかほく市で農業を営む久米農園の米林さんにインタビューさせていただきました。

昭和48年から代々農業を営まれ、石川の人なら一度は口にしているであろう金時草を軸に太きゅうり、大玉トマト、大葉春菊、大根、そして年明けには春の七草などを栽培されております。現在まで多くの苦悩を経て試行錯誤されてきた米林さんのお話を聞いて私も胸が熱くなりました。この記事が少しでも多くの消費者の皆様に届くことを願います。

米林さんと金時草のハウス

混乱の時代を乗り越えた農園

元々は金沢市内の自宅の周りで農園を行っていましたが、道路開発が原因で自宅付近での農業を断念しなけらばいけませんでした。そして現在の農園に場所を移しました。当時は昭和48年、オイルショックによる経済混乱の真っただ中で地方でも肥料の品薄の状況が続いていました。農園を移したこともあり最初に土地を耕すため大量の肥料が必要にも関わらず、必要な肥料を販売してもらえない状況でした。そこで出会ったのが弊社でその後、現在に至るまで弊社の商品をご愛用頂いております。

現在ではインターネットを通して何でも入手することができる時代であることは間違いないでしょう。一方でローカルで紡ぐ繋がりというのも失われてもいけない伝統なのではないでしょうか。そういった今までの手法で日本の食はまわってきました。つまり、新しいものだけ取り入れ単に古いものを切り捨てるだけではいけないということです。

米林さんと栽培された金沢太きゅうり

良質な野菜を消費者に届けるために

久米農園さんは家族中心で営んできた農園です。最初は500坪の施設からはじまり現在では1000坪の施設で農業を営んでいます。そのため、生産から販売までを個人で行うとなれば多くの人手と労力が必要となっていきます。常に質の高い野菜を提供するためには、栽培に重きを置き販売に関しては金沢の市場へほぼ全量を集荷することで販売にかかる時間や労力を減らして栽培に専念されています。現在世界各国で、また全国で栽培された野菜がスーパーマーケットには並んでいます。そこにローカルの高品質な野菜を販売するためには多くの選択から取捨選択を行い何事も広く浅く行わない。栽培に力を入れ、良い商品を消費者に届ける覚悟。消費者にとっては質がよく安全なものを摂るというのは普通かもしれませんが、自分が生産者になったときに利益だけを追わず、第三者を思いやり高品質を提供するというのは簡単にできるものではないと思います。

デジタルだけでなくアナログの大切さ

皆様、「春の七草」というものはご存じでしょうか?

毎年1月7日は、七草粥の日といって7種の草を入れたかゆを食べてその年の健康を祈念するというもので日本の年中行事の一つです。年に一度のものですから1月7日にしか需要はないと思います。そのことから、七草を栽培する農家さんも少なく栽培している処から販売してもらうしかありません。しかし全国に発送するために冷凍保存して萎びた七草を食べて本当に健康を祈念できるでしょうか?そういった相談を受けてから久米農園さんでは10年ほど前から春の七草の栽培を始めました。しかし、今まで栽培を行ってきた野菜と違って手探りからのスタートでした。七草の中にはホトケノザのように有毒なものも存在します。その際、植物図鑑を持って1つ1つ探して摘み取ってから栽培を始めました。インターネットでは多くの情報を簡単に手に入れることができますが、中には誤った情報も多く存在します。消費者の皆様に安全なものを提供するためには、インターネットのデジタルなツールではなく、昔ならではの図鑑を使ったと米林さんは語っていました。

これからを担う若い農家さんへ

高齢などの理由により農業を退かれる方がいらっしゃる一方で若手の農家さんも少しずつふえていますよね。米林さんはそういった若手の農家さんを対象にセミナーを定期的に開かれています。しかし米林さんはそういったセミナーでのお話も、新規就農される方の気候、風土には差異があるので己で己の畑の気候や風土をしっかり知る必要があると述べています。土地を手に入れて闇雲に畑を耕すことは後の失敗を招きかねません。失敗しないためにはもちろんセミナーに参加することは大事ですが、その土地で畑をされていた先人の方や地域の方々に話を聞いたりすることで気候、風土を調べていくのがいいとされています。また近年では台風や地震といった自然災害によって畑が危機的状況に見舞われることも少なくありません。石川県内での台風被害が大きいと予測された際も米林さんは避難されるのではなく、台風で畑や施設が崩れないか様子を見に行かれたとおっしゃっていました。また、積雪がひどい時期の畑の手入れは特に大変だそうで寒さに弱い金時草などの野菜は施設でストーブを焚いて室温を保つ必要があるそうです。しかし山の方であれば積雪もかなり多く車で畑まで行くことができず、食材や灯油を大量に買い出されて山にある畑まで人力で除雪を行って数日間に渡り手入れしにいくこともあるそうです。私は取材を行う際に米林さんの畑まで伺いましたが途中に険しい坂道もあり、米林さんがお話しされている過酷さをひしひしと感じました。それと同時に米林さんの農家さんとしての努力や苦悩、信念、米林さんに対する強いリスペクトを感じました。これほどまでの愛を持たれて栽培されている野菜が高い評価を受けているのも十二分にうなずけます。

消費者の皆様へ

自国愛を持つことが大事。そう熱く語る米林さん。今では世界から輸入した食品がスーパーマーケットに並んでいます。しかし自国愛を持ち地産地消を行えば日本の経済も循環され豊かになる得策なのではないかとおっしゃっています。食材の買い出しというのはどうしてもルーティン化してしまい、食材に対する興味も薄れていくものかもしれません。しかし、そんな中でも米林さんのように良い野菜を消費者に届けることを切に願う生産者の方もいらっしゃいます。一度ルーティンから離れ、近江町市場や近所の八百屋さんに足を運びどんな農家さんが栽培した野菜なのか知ることでまた興味関心が高まるかもしれませんよ。デジタルは世界に、アナログはローカルに密に接しています。たくさんの情報を簡単に入手できる時代だからこそ先代たちが大事にしてきた伝統を重んじて次の世代につなぐ必要があります。もしこの記事をきっかけとして少しでも野菜やその生産者の方々に関心を持っていただければ幸いです。

衣食住の1つを担う食なのですから私たちは決して軽んじてはいけない。

2 件のコメント

  • 米林さんの真剣さが伝わるとても良い記事でした。地元愛、自国愛大切ですよね。
    改めて日本の農業の素晴らしさ、作り手の心意気を感じさせていただきました。
    とても素敵なホームページの開設。おめでとうございます。これからも素敵な記事を楽しみにしています。

    • コメントありがとうございます。
      今後もホームページの更新と記事の投稿を随時行っていきます。

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