デンカ RISシリーズとは?種類・使い方・選び方を徹底解説!

はじめに:コンクリート補修の「総合システム」

橋や建物などのコンクリート構造物は、年月とともに劣化が進みます。雨水や空気の影響でコンクリートが弱くなり、内部の鉄筋が錆びてしまうことも。そのまま放置すると、ひび割れや剥落につながり、構造物の安全性が損なわれます。

デンカ RISシリーズ(デンカライジング工法)は、そうしたコンクリート構造物の補修・改修に特化した材料のシリーズです。鉄筋の防錆処理から断面の修復・仕上げまで、一連の補修工程を一つのシリーズで対応できるのが大きな特長です。


RISシリーズでできること

コンクリートの中性化・塩害・アルカリ骨材反応などによって劣化した構造物の、内部鉄筋の防錆処理から表面仕上げまで、総合的な補修・改修を行うことができます。

補修の流れはおおむね以下の通りです。

  1. 劣化したコンクリートを取り除く(はつり作業)
  2. 露出した鉄筋に防錆剤を塗布する(RIS111 / RIS111A / RIS防錆パウダー)
  3. プライマー(下地材)を塗布する(RIS211E)
  4. 断面修復材で欠損部を補修する(RISフィニッシュエースなど)
  5. 表面を仕上げる

こんな場面で使われています

  • 橋梁・高架橋のコンクリート補修
  • 建築構造物の断面修復
  • 塩害(海沿いの塩分による腐食)を受けた構造物の補修
  • 高速道路(NEXCO)や鉄道関連の補修工事
  • トンネル・水路などの補修

製品の種類と役割

RISシリーズは「工程」ごとに製品が分かれています。それぞれの役割を順番に見ていきましょう。


① 鉄筋防錆材 ―― 錆から鉄筋を守る

コンクリートを削ったあと、露出した鉄筋に塗布して錆の発生を防ぎます。

RIS111(鉄筋防錆処理剤) 亜硝酸リチウムを主成分とした液体の防錆剤(亜硝酸濃度25%)。鉄筋に直接塗布して発錆を抑制します。NEXCO構造物施工管理要領適合品。

RIS111A(鉄筋防錆処理剤) RIS111の高濃度版(亜硝酸濃度40%)。より強力な防錆効果が必要な場合に使用します。

RIS防錆パウダー 再乳化型粉末樹脂をドライミックスした鉄筋防錆材で、施工現場でRIS111と混和したペーストを鉄筋に塗布することにより発錆を抑制します。粉末タイプなので計量・管理が簡単です。


② プライマー・養生剤 ―― 下地をつくる

RIS211E(EVA系プライマー・塗膜養生剤) 断面修復材を塗る前に塗布するプライマー(下地材)で、コンクリートと修復材の付着性を高めます。塗膜養生剤としても使用できます。


③ 断面修復材(コテ塗りタイプ) ―― 欠損部を埋める・メインの補修材

削り取った部分を埋める、RISシリーズの中心的な製品群です。現場の状況に応じて選べる豊富なバリエーションがあります。

RIS321エース(一般タイプ) コテ塗り用の断面修復材のスタンダード品。幅広い補修工事に対応します。NEXCO規格適合品。

RISフィニッシュエース(早強タイプ) 優れた初期硬化特性・強度発現性・低乾燥収縮性・厚付け性・施工性(良好なコテ引き性)を持つ、コテ塗り用高性能ポリマーセメントモルタル。仕上がりがきれいで作業性にも優れます。NEXCO規格適合品。

RISクロルフィックスエース(塩害対策タイプ) 海沿いや凍結防止剤が使われる道路など、塩害を受けた構造物の補修に特化したタイプ。塩分をコンクリート内部に固定する効果があります。NEXCO規格適合品。

RISライトハードエース(軽量・早強タイプ) 軽量系にもかかわらず高い強度発現性を示し、優れた厚付け性・急硬性を有するため工期短縮が可能。オーバーヘッド(上向き)の施工など、軽量であることが求められる場面に向いています。NEXCO規格適合品。

RISラピッドエース(急硬タイプ) さらに速く固まることが必要な場合の急硬タイプ。交通規制を短時間で終わらせたい緊急補修工事などに使用します。


選び方のまとめ


工程・状況おすすめ製品
鉄筋の防錆処理(液体タイプ)RIS111 / RIS111A
鉄筋の防錆処理(粉末タイプ)RIS防錆パウダー
下地処理・プライマーRIS211E
断面修復(標準・一般工事)RIS321エース
断面修復(工期を短縮したい)RISフィニッシュエース



断面修復(塩害対策)
RISクロルフィックスエース
断面修復(軽量・上向き施工)RISライトハードエース
断面修復(とにかく急いで固めたい)RISラピッドエース

基本的な施工の流れ

  1. はつり作業:劣化・損傷したコンクリートを除去し、健全な部分を露出させる
  2. 清掃:高圧水などで切粉・ゴミを除去し、コンクリート面を湿潤状態にする
  3. 防錆処理:露出した鉄筋にRIS111等を塗布する
  4. プライマー塗布:RIS211Eを下地に塗布する
  5. 断面修復:用途に応じたRISエースシリーズを水で練り、コテで塗り付ける
  6. 養生:硬化するまで直射日光・乾燥・衝撃を避ける

※詳しい使用水量や施工方法は製品ごとの施工要領書を必ずご確認ください。


まとめ

デンカ RISシリーズは、コンクリート構造物の補修に必要な材料を工程ごとに揃えた総合的な補修システムです。防錆処理から断面修復・仕上げまで、一貫して対応できる点が大きな強みで、高速道路・橋梁・建築構造物など幅広い現場で採用されています。

塩害や中性化など劣化原因に応じた専用品も揃っているため、現場の状況に合わせた最適な製品を選ぶことができます。

どの製品を選べばよいかお迷いの際や、詳しい技術的なご相談はお気軽にお問い合わせください。


掲載情報は公式ページ(デンカ特殊混和材 会員サイト)をもとに作成しています。最新情報は公式サイトまたはカタログにてご確認ください。

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